映画

アポカリプト

俳優でもあるＭ・ギブソンの監督第４作。マヤ文明後期の中米で、帝国の戦士たちに自分の村を壊滅された青年は決死の反撃へ……。極限のバイオレンスから目が離せなくなる。

イエス・キリストの死を凄絶なタッチで描いたが、聖書と異なる描写が多くて物議を醸した「パッション（2004）」に続き、ギブソン監督が挑んだ問題作。全編ラテン語とアラム語の「パッション～」同様、全編マヤ語でリアリズムを追求したが、マヤ文明の歴史考証に否定の声が上がるなどまたも論争が勃発。だが、文字通り生きるか死ぬかという人間にとって根源的なアクションが全編にあふれ、人によっては拒否反応を起こすが、受容できる観客にとっては最高級という、まさに究極の冒険バイオレンスに仕上がっている。